おはようございます。
バイデン大統領のウクライナ電撃訪問が大きく報じられていますが、事前にロシアに通告していたとの報道を、昨日のNHK、7時のニュースで聴きました。
ちょっと、鼻白む一件でした。
さて、北朝鮮のミサイル発射について、お約束とおりエントリしたいと思いますが、本題に入る前に前置きがありますので、お付き合いください。
<目次>
・外国人労働者の受け入れの件
・憎まれっ子北朝鮮の隠された本音
・金王朝の取り扱い
外国人労働者の受け入れの件
過日のエントリで、本邦の未来を考えた時、外国人労働者の受け入れが必要だと提唱しました。
そこで、嵐はこう書きました。
EUの”失敗例”、アメリカ経済の”活力”など、先行事例が豊富にあります。
これらを研究し、日本型の外国人労働者の受け入れを設計すべきです。
そこで、「EUの”失敗例」を学ぼうと、次の書籍を取り寄せ、早速読んでみました。
著者はドイツ在住の方で、難民、移民受け入れに最も積極的であったメルケル首相下のドイツ(及び、EU諸国)
で何が発生したのかを、市民目線で書いています。
全体のトーンとしては、批判的な論調です。
特に印象的だったのは、次の下りです。
日本人が知るべきことは、外国人労働者の導入は人道とは関係がないということだ。ましてや、進歩的なことでも、良いことでもない。その背景にあるのは、究極的には互いの利害だけである。(P.250)
左派・リベラル派の方々が聴いたら目を剝きそうな刺激的なフレーズですが、ドイツの移民・難民政策が、受け入れに際して所要の制度の準備をしなかったツケの結果、本邦には届いて来ない現地レポートとして伝える内容から、人道・進歩的・良いことという美辞麗句が、その実、とんでもない実態を覆い隠していたことに驚かされます。
異民族、異文化を取り込むことの難しさ、その危険性を十分に検討すべきだとつくづく考えさせられました。*1
憎まれっ子北朝鮮の隠された本音
ここまでが前置きです。
ここから本題に入ります。
どうも、国内向けのような気がして来ました。
どう考えてみても、アメリカ本土にミサイル発射をするとは考えにくい。
精々、支援を引き出すためのパフォーマンスとしか想定できません。
すると、世界最貧国の下位に位置する北朝鮮は、国民の貧困、疲弊が著しいことは想像に難くありません。
その不満たるや、相当のエネルギーを内包していることでしょう。
それが、一度、金王朝に向かったら、金正恩委員長は民衆によってリンチによる処刑の可能性もある
(ムッソリーニや、チャウシェスクのように)。
このような民衆の不満、怒りの矛先をアメリカへの対抗に転嫁しているのではないか。
とすると、早晩、対アメリカで民衆の目を外敵に向けるという政策は、アメリカへの攻撃ができない以上、行き止まりに達するはずです。
その時、北朝鮮で何が起こるか。
金王朝の取り扱い
金王朝が崩壊すれば、北朝鮮という国家は大混乱になるでしょう。
統制の外れた民衆は、中共、韓国、そして、日本に難民として大量に流れ込んで来ます。
ここに、本エントリの前置きの意味があります。
その時のために、今から準備しておく必要があるのではないか、と言うのが嵐の見立てです。
但し、これら三国にとって、このような事態は迷惑千万なことです。
何とか回避したい。
すると、金王朝を騙しだまし延命させて、とにもかくにも国家の体裁を保つ必要がある。
実に困った存在ですが、難民の大量流入という目も当てられない状況より、数等ましという政治判断が働いているのではないでしょうか。
アメリカがかつてフィリピンで行ったように、対中共の同盟国として存在を優先して、マルコス王朝を黙認したのと同様の措置です。
オバマ元大統領の戦略的忍耐とは、そのような文脈で読み解くことも可能でしょう(中共は外れましたが)。
要するに、金王朝がミサイル発射をすれば、”また、始まった”と米韓合同演習でお付き合いをして、援護射撃をしているという図です。
繰り返しますが、何時までもこの図式が通用する訳ではありません。
どこかで、息詰まります。
その時は、中共が金王朝一族の身元引受をすることになっているのではないでしょうか。
北朝鮮民主主義人民共和国はどうなるか。
おそらく、統一ドイツのように、韓国と統一されるでしょう。
こうすれば、少なくとも”難民(移民)”の発生は防げます(もちろん、大量の民衆が韓国に流入するでしょうが)。
以上が、極めてハードランディングですが、それでも希望的観測です。
唯一の例外は、金王朝が核兵器を有していることです。
金正恩委員長が自暴自棄になって、本当にアメリカ本土(あるいは、韓国、日本)にミサイルを発射する可能性が”0”ではないことです。
そのためには、ギリギリまで追い詰めても逃げ道を作っておく必要があるでしょう。
* * *
話しを前置きの”難民・移民”と繋げると、海を隔てているとはいえ隣国
北朝鮮から本邦を目指してやっている人たちを放っておく訳には参りますまい。
※ その中には、拉致被害者も含まれているかも知れないのです(!)。
事態が発生してからでは遅いのです。
それが、” EUの”失敗例””から学ぶべき教訓です。
そもそも、本邦に存在する嫌韓、絶韓、誅韓論は、敗戦後の混乱で本国に戻れなかった、あるいは戻らなかった朝鮮族の人々の集団を抱え込んだことに起源の1つがあります。
つまり、本邦は既にして失敗例を有しているともいえるのです。
紹介した書籍のタイトルを借用すれば、”同じ轍を踏まない”ようにすべきでしょう。
*1.著者
川口マーン恵美氏の著作を嵐は初めて読みました。著者の立ち位置が不明です(かなり痛烈にメルケル首相を批判、非難しています)ので、他の書籍-原発問題を取り扱ったものなど-を読んで、判断したいと思います。
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